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Ryo爺の独り言

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スパシーボ  
名前:Ryoji    日付:2016/6/18(土) 8:10
水曜日は木彫“温故の会”の例会日。道民活動センター“かでる2.7”の6F創作室が私たちの活動拠点だが、しのぎやすい気温になってきたので、このごろは部屋のドアを開けたまま作業をしている。
中を覗けるから廊下を通る人がたまには来客になることがある。先日は珍しく“ロシア人”が来訪した。

歳の頃30〜40代にみえる女性で、顔を出すと同時に何やら言葉を発した。ロシア語のようだ。しかし顔立ちはどうみても日本人、体型も小柄だ。まず私の彫っていた猫に目を止め、「オオ」と感嘆めいた声をあげて近づいてきた。

日本語が多少はできそう、隣の部屋で開かれる日本語講座を学びにきたらしい。片言まじりに話していると、両親とも日本人で、女性はサハリンからやってきて、いまは札幌に住んでいるという、いわば同胞だった。それからしばらく一問一答が続いた。

私は若いころ、ロシア文学に夢中になった時期があったので、ドストェフスキーとかトルストイとかチェーホフとか、知っている文豪の名前を言って、正しいロシア語の発音を聞いた。どれも私のカタカナ語とはかなり違う。「チェーホフはサハリンにきたことがある」とか「横綱・大鵬はサハリン出身だった」とか、知っている話を思いつくままにいうと、いちいち大きな声とゼスチュアでうなずいた。

I会員(わが会の紅一点、といっても姥桜)がお茶を出すと「スパシーボ」と言った。これはどこかで聞いたことがある。映画「罪と罰」だったか「戦争と平和」だったか……。私の知っているロシア語といえば「ダー(はい)」「ニェ(いいえ)」くらいなので、そのことを確認した。

間もなく講座が始まるらしく、彼女は室内を回り、会員の一人一人に握手をして、さようなら、と推定される言葉を言った。耳が遠くて、いつも一心不乱に彫っているO会員は、突然、手を差し出されて面食らったが、彼女の笑顔を見て応じた。

国境という壁が彼女の人生に少なからず影響を与えたに違いないと思ってみたが、そんな疑問も暗さも感じさせない、明朗快活な感じの人だった。そうだ、片言会話のなかで、猫はロシア語でなんというか聞いてみたのだった。「コスカ」か「コッカ」に近いような発音だったと思う。

戸を開けておくと、いろいろな人がきてくれる。木彫に関心がある人も数人来訪しているが、入会して一緒にに彫りたいという人がまだいないのが残念。


「88.スパシーボ」への返信

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