私のパソコンは Windows Vista なので、ブラウザは Internet Explorer 9 までしか使えない。それが古くて新しいWebサイトに対応できないのか、容量不足のせいなのか、最近ひどく動作が遅くなり、ときどきフリーズして、にっちもさっちもいかなくなる。
ファミリー新年会で娘婿にボヤいたところ、新しいOSのマシンを購入するのが最善、また現状維持ならフリーソフトのブラウザ“Firefox”を試してみたら、との助言をもらった。
2007年に買ったマシンなので、はや9年目。新しいOS対応を購入したいのはやまやまなれど、ヘソ曲りの私はメーカー仕様に素直に順応せず、かなり癖のある使い方をしている。まず愛用の親指シフトキーボードが使えないと駄目だし、また使い慣れた数々の古いソフトが使えるかどうかも問題だ。
とくに執筆用の WZ Editor 5 は、当時、発売元に情報交換の広場があって、細やかにカスタマイズできるマクロがたくさん公開されていた。なかにはプログラマーのような玄人はだしの愛好者もいて、私好みのツールをマクロ化してもらった経緯もあり、痒いところに手が届くようにカスタマイズした執筆環境を手離したくはない。
道具というものは使いやすいかどうかが基本である。職人は自分の仕事に最も向いた道具を選び、自分が使いやすい形に改良して手元に置く。ところがいまや何でも使い捨ての時代、新製品にこっちが合わせていかなくてはならない。これでは機械を使うではなく、機械に使われているのと同じでないか……。てなことで、どうも新機種に手を出すのはちと逡巡してしまう。
で、次善の策、フリーのブラウザ“Firefox”をダウンロードして試してみたら……なんと、軽くて速い! まだ使い方は初歩段階だが、ブックマークバーの文字列はプロパティで簡略できることを知り、パスワード入力が必要なサイトは記憶させることで手間を省けたり、と便利な機能をいろいろ発見しつつある。アドオンという拡張機能を使えば、さらに自分好みの形にカスタマイズできるというので、これも試してみたい。
VistaはIEなら9までしか使えないものが、“Firefox”は最新バージョンが自動で更新される。ということで、いま、この地球を抱き込むキツネ(“Firefox”のアイコンのデザイン)にとりつかれている。
|
|