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Ryo爺の独り言

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チーターに魅せられて  
名前:Ryoji    日付:2015/2/25(水) 8:8
ドキュメンタリー番組「ライフwithチーター」(CS放送“アニマルプラネット”)を見た。動物写真家キム・ウォルフターさんが、ジンバブエの野生動物保護区でチーターの親子を撮影する姿を実写したものだが、この人の野生動物への接近の仕方が尋常でない。チーターのすぐそばへ無造作に近づいていって、草をむしったり寝ころんだりして何気ない風を裝う。決して視線を合わせないのだそうだが……。

普通、子持ち動物の親は異常に周囲を警戒するものだ。だが、この“何気ない風”に母親チーターも無害なものと認識したのか、まるで気に止めない。驚いたのは、仰向けに寝ている彼のもとに、チーターの子供たちが寄ってきて、足の臭いをかいだりしていたのが、ついには腹の上にあがってきて彼の顔や指を舐めるシーンだった。その辺の草木のような、というより動き回るから動物と思っているかもしれないが、敵対しない、餌になりそうもない、“変な生き物”という存在にさせてしまったのだろう。

そうやって彼は、至近距離からチーター親子のサバンナの生活を撮りまくる。生まれたばかりのとき、子供は5頭いたが、ライオンや豹に狙われたり、感染症で次々に死んでいき、ついには2頭だけになる。子チーターは子猫に勝るとも劣らない可愛さもあって、腹を裂かれて死んでいる姿を見るのは痛ましい。猛獣は狩る側だから獲物を襲い喰う残酷な印象が強いが、子チーターはひよわで常に予断を許さない。母チーターも子がケガや病気になり生きていけないと判断すると、容易に見捨ててしまう。見捨てられた子は観念したかのように死を待つ、その姿も胸痛むが、これがサバンナの掟というものか。

残った2頭は母親に狩りのテクニックを習って、次第に一人前(一頭前?)の成獣になっていく。主食のインパラを襲い、はじめは首の後ろ側から噛みついて手間取っていたのが、喉元を噛むことで即座に息の根を止める技を覚える。練習台にされるインパラ側からみれば残酷極まりないが、弱肉強食はサバンナの日常だ。いや、原理的には人間社会もなんら変わるところはないか。子チーターの狩りの様子を、キムさんはカメラを抱えて必死に走って追いかけ、その現場を至近距離から迫真の映像に収める。その徹底した執念も驚異だ。

母チーターに再び発情期が訪れ、アカシアの木に尿をかけまくっていたと思ったら、ふいに姿を消す。残された子チーター(人間でいえば中学生くらいか)は、母恋しさにチッチッと必死で呼びつづける。まるでスズメのさえずりのような、短くてかぼそい悲しげな鳴き声。傍らで撮影するキムさんの肩にすがりつくように前足を乗せて甘える仕草もいじらしい。しかし母親は姿を見せない。悠久を感じさせる広大なサバンナで、これから、この2頭は自ら獲物を狩って生きていかなければならない。

チーターは地球上で最も速く走る動物だが、なんと走り出してからわずか3秒で時速100キロに達するという。だから狙いをつけた獲物は絶対に捕えずにはおかない。また仕留めて食べているところをライオンやハイエナなどに襲われたら、闘わず譲ってしまう。他の動物と争うより新たに獲物を捕えるほうがエネルギー消費が少ないそうだ。獲物を捕えて喰うと2〜3日は木陰で寝て暮らす。脚力への絶対的な矜持、そして無駄なことはしない合理性。番組を見て私は、この動物にすっかり感情移入してしまった。


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