過ぎ去る時間の早いこと、今年も師走に入った。ああ、また年賀状かいな、とひと思案。
毎年、その年に彫った木彫を活かしたデザインで、ずーっと猫作品ばかりやってきた。それが今年は戌年、ちょうど犬を彫った作品があったので、柴犬「豆助」を配したが、これは意外にも好評で、写真額に入れて正月中飾っておいたという連絡が何人もあった。みんな犬好きなのか、それとも口を開け舌を出して笑っているかのように見える「豆助」の表情が気に入ってくれたのか。
しかし、今年は例外である。私の彫っている作品のほとんどは猫、来年からまた猫に戻りたい。それも猫の単品でなく、ネコとヒトとの関係を彫ったものに切り替えようと考えた。
で、3案が浮かんだ。 @力士と猫が四股を踏んでいる「揃い踏み」。 Aヨガをやっている女性の上に猫が乗っかっている「ヨガ」。 B炬燵に入り本を読んで寝てしまった男と布団から顔を出している猫の「炬燵」。
@「揃い踏み」は力士の髷とマワシ、猫の頭と尾だけが黒で、あとはほとんど白いので、年賀状の白地にほとんど白の作品はまるで映えない、地をネズ系にしてみたがどうもくすんだ感じになってしまう。 A「ヨガ」はピンクのマットの上で紫色のレオタードを着た女性なので色彩的にきれいだし、形も面白くて好きな出来なのだが、なんが男の私が出す年賀状としては女性的な印象を免れない。 B炬燵に掛かっている布団は茶色に花柄、男は黒シャツにジーンズ、猫は三毛猫と配色はいい。年始挨拶に寝ているのは失礼かもしれないが、寝正月という言葉もある、初笑いにしてもらえないか?
思案中、テレビが、今冬は灯油の高騰から電器店で炬燵が売れに売れている、と報じていた。よし、時事的にもピタリ、これでいこ、と決めた。
作品さえ決めてしまえばデザインは簡単。年賀状の真ん中に木彫「炬燵」を配し、上に「賀 2019」、下に住所・氏名を入れるだけ。(このページは無料レンタルの掲示板なので画像を表示できない。それにまだ新年がきていないから、正月に“余談”に載せることにします)
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