私の好きだったマイルス・デイビスは1950年代。音盤はほとんどLPで持っているが、その後追加して買ったCD、最近YouTubeで得たMP4などで、年代順に聴き直してみた。新しく発見したものはなかった。好みの演奏は年を経ても変わらず、若いころいいと思ったもの(○印)が今でもいいと感じた。聴く耳が進歩していないからだ、と言われればそれまでだけれど。
1954 ウォーキン 1954○バグス・グルーヴ 1954 マイルス・デイヴィス&ザ・モダンジャズ・ジャイアンツ 1955 ザ・ミュージングス・オブ・マイルス 1955○ラウンド・アバウト・ミッドナイト 1955 マイルス〜ザ・ニュー・マイルス・デイビス・クインテット 1956○ワーキン 1956 スティーミン 1956○リラクシン 1956○クッキン 1957○死刑台のエレベーター 1958 マイルストーンズ 1958○サムシン・エルス 1958 1958マイルス 1958 アット・ニューポート1958 1959 カインド・オブ・ブルー
トリオ+ワン・ホーンくらいが私の“わかる”範囲で、楽器の音色がはっきり明快で、奏者の歌心が肉声のように聞こえるのがいい。いくら評論家が褒めようと気に入らないものは気に入らない。音楽理論なんか知らないし、自分のハートにジンとくるかどうかでしかない。
ギル・エバンスとオーケストラで演奏するマイルスは好きでない。名演奏と言われる「スケッチ・オブ・スペイン」なんて整然とし過ぎていてちっとも面白くない。むしろ後年マーカス・ミラーとやった「シェスタ」のほうが気持ちよく聴こえる。 ただ最近、「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」の「ダッダッダー・ダダ・ダーン」という絶叫のような突出フレーズが、ギルの編曲によるものだということを知り(中山康樹『マイルスを聴け!』で)、そうだったの、と改めて脱帽したけれど。
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