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海音寺潮五郎掲示板
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198.肉声できく昭和の証言  
名前:tsubu    日付:2011/5/27(金) 17:26
皆さん、こんにちは。
こちらの掲示板に書くのは久しぶりになってしまいました。

先日のことですが、図書館で『肉声できく昭和の証言』というカセットテープを借りてきました。
カセットテープというのは、今の時代からすれば随分古めかしいものと思われるでしょうが、実はこのテープ、海音寺潮五郎さんの肉声が収められている貴重なものなのです。
このテープの存在については以前から知ってはいたのですが、なかなか手に入れることが出来ず、あちこち探していたのですが、灯台下暗し、近所の図書館にあるのをつい先日知り、念願かなってようやく借りて聞くことが出来ました。

海音寺さんの話が収録されているのは、NHKカセットブック『肉声できく昭和の証言』の作家編7です。
テープのA面は、これも貴重で吉川英治さんのインタビューが収録されていますが、B面に海音寺潮五郎さんの「歴史を文学として見る、史実を飛躍する」というインタビューが収録されています。
久しぶりにワクワク・ドキドキしながら、海音寺さんの生の話を聞きましたが、やっぱりいいですね。
特に、このテープで印象深かった話は、

「政治家の伝記なり、あるいは革命家の伝記なりは、(人物だけではなく)時代を書いていくのが本当だ。ある一人の人物の周辺だけを巡って書いていて、これが伝記というのはおかしい。世間との接触のない個人はないし、ましてや政治家や革命家はない。そこを書いていかなければ本人は出てこないし、書く意義もない」

と、海音寺さんが語っていた言葉でした。
これはまさしく海音寺さんの絶筆となった大長編史伝『西郷隆盛』に当てはまる言葉と言えるでしょう。

『西郷隆盛』は、主人公である西郷自身が全く登場しないままに、話が延々と進んでいく箇所がたくさんあります。
特に、西郷が奄美大島に潜居していた時と沖永良部島に流されていた時は、西郷は中央政局とは切り離された立場にいましたので、話の中心にはほとんど登場してきません。
海音寺さんは『西郷隆盛』のあとがきの中でも書かれていますが、この『西郷隆盛』という史伝は西郷の伝記と言うよりも、「西郷隆盛と明治維新」として読んで頂ければと思う、といった風に書かれておられます。
これはまさしく先程紹介した海音寺さんの言葉と符合するものですね。
海音寺さんは、幕末・明治維新という「時代」そのものを描かなければ、真の西郷像は描くことが出来ないと考えられていたのです。

「伝記というものは人物だけを書いていてはダメだ。その時代背景を書かなければ、真の人物像は浮かび上がってこない」

『西郷隆盛』を読んでいると、そんな風に主張される海音寺さんの言葉が聞こえてくるような気がします。

このテープの他に、海音寺さんの肉声が収録されているものと言えば、同じNHKの『歴史と人間』というカセットテープもあります。
『歴史と人間』は、全十巻(二十話)のカセットテープで、私は以前古書店で購入しましたが、この中には「上杉謙信」と「西郷隆盛」の二話が海音寺さんの肉声で語られています。

今日紹介しました二つのカセットテープは、海音寺ファンにとっては、いずれも貴重なものですので、是非図書館等で探して聞いてみてください。


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