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藤原雄一郎のクルーズワールド理論編

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73.フェリークルーズ  
名前:桑原    日付:2007/7/20(金) 19:16
 元のスレッドが長くなってしまい,テーマも当初から変わって来ているので,スレッド分けしました。これは #72 の続きです。

藤原さん,

 業界による「宿泊を伴う、船に遊びに行くもの」というクルーズの定義ですが,私としては全く異論はありません。要は目的が移動や輸送ではなく乗船体験(しかも長時間の)であるということなのでしょう。もちろん,フェリーでもその目的を果たすことが出来ますが,フェリーでは目的地に着いたら必ず荷物をまとめて下船しなければならないという制約もさることながら,トラック運転手やエコノミー旅行者など目的の異なる乗客も多くいるので,サービスや船の雰囲気はやはり一般のクルーズと異なるものにならざるを得ません。
 ただこの定義に従えば,使う船は別にクルーズ専用船である必要も豪華客船である必要すらもないわけで,その要件を満たすツアーを商品として提供できれば,例え雑魚寝部屋だろうが 3 食冷凍食品だろうがクルーズとして成り立つわけです(私個人はそういうのは遠慮しときますが(笑))。だから,業界はフェリークルーズも立派なクルーズとしてもっと重視すべきだと思います。

 現状フェリークルーズの参加者はフェリー常連客など一般のクルーズとは無縁な層が主流で,クルーズ愛好家の間ではあまり知られていないように思います。これは,フェリークルーズを包括的に取扱う旅行会社がほとんどないこともその一因なのではないでしょうか。
 だからといって,旅行会社では一般の船旅に積極的かというとそうでもないらしく,ツーリズム・マーケティング研究所の調査によると,多くの旅行会社ではその関心とは裏腹に旅客船を利用した旅行商品の企画販売には消極的だとあります。クラブツーリズムや阪急交通社などはかなり別格だと思いますが,大半の凡庸な旅行会社にとって目的地までの移動というのは死んだ時間であって,その時間を楽しむという発想はできないのではないでしょうか。
 そのような現状であるから,フェリーはおろかクルーズの販売というところまでなかなか意識が向いていかないとしても無理なからぬことです。クルーズの普及を考えるなら,まず旅行会社の船旅に対する意識を変えていかなければならないことは,もはや疑いの余地はないでしょう。

hiroshi さん,

 書込みの行き違いは,普通に良くあることですので,あまり気になさることはございません。フォローいただきありがとうございました。



74.Re: フェリークルーズ
名前:藤原雄一郎    日付:2007/7/20(金) 19:37
桑原さん

問題は旅行社にあることは間違いありません。旅行社は粗利10%の世界で、非常に薄利です。従って店頭に並ぶ社員は機械的に旅という商品を売ることに徹します。ですから優秀な人材は集まらないと・・・

業界を良く知っている人は「H○Sなどは店頭の人間はコンピュータの役割しかしていない。本来お客様がコンピュータを操作すれば簡単にできることを、そうも行かず、店員がしているだけ。収益はもっぱらキャンセルチャージだからキャンセルがあると喜ぶ」とこき下ろす人もいます。私は実情を知りませんから、何とも言えませんが・・・

そういえば国際線の航空機は通常発券まではキャンセルチャージを取りませんが、H○Sは取るのでびっくりしたことがあります。またキャンセルチャージは粗利10%に比較してまるまる懐に入りますから、とてもおいしい商売ですね。

しかしこの業界はどこかが売れる商品を開発すれば右へならえ!ですから、フェリーを組み合わせたクルーズまがいの旅がヒットしたら、一度にブームになることでしょう。

何せ実質クルーズ人口が5万人程度のクルーズ業界では全体から見れば虫けらみたいなものなのでしょう。残念ながら現実はそうではありませんか?


75.Re: フェリークルーズ
名前:hiroshi    日付:2007/7/21(土) 0:26
桑原さん、藤原さん、今晩は。

お二人のお話、興味深く拝見しています。

フェリーについて。
桑原さんのおっしゃるとおりで、私もクルーズ愛好者の一人であると勝手?に自負していますが、まったく事情を知らず、初耳のことばかりでした。

>業界はフェリークルーズも立派なクルーズとしてもっと重視すべき

「立派」であるのかどうかは判断いたしかねますが、一つのクルーズの形態として認知してもいいのではないでしょうか。少なくとも、私自身は一度、試してみたいと思いました。〜桑原さんのご意見に同感です。

少し、お二人のご議論、及び、桑原さんがお立てになったテーマと離れた話をします。

藤原さんはよく、旅行社の責任論をお話になります。なるほど、H○Sをはじめとする各旅行代理店の接客部門での、第一線担当者のクルーズに関する知識不足はご指摘のとおりです。そして、その知識不足、理解不足がクルーズ商品の販売に及び腰になるとの事情も良くわかります。

しかし、クルーズ人口が増えない最大のネックは、本当にここら辺りにあるのでしょうか。とすると、逆に言えば、旅行社が消費者にアピールさえすれば、クルーズ人口は増えるのだと、少なくとも増える環境にまで、趣味、趣向としてのクルーズは既に成熟してきているのだという風にも聞こえてきます。

海外への総渡航者数 対 クルーズ乗船客数 の図式で、数多い海外旅行者のうちの何パーセントかをクルーズに取り込めれば、それだけでクルーズ人口は激増する−。間違いないところだと思います。

しかし、その海外渡航者たちは、旅行社責任論では、目的地や方法(どちらへ行って、何をするのか)などすべてを旅行社におまかせで参加ツアーを決めている、限られた層のみにしか当てはまらないのではないでしょうか?

クルーズに対する社会の認知度の低さを改めるさせること
(かつて藤原さんは、ワールドクルーズの<豪華価格>のみを喧伝するマスコミの報道ぶりに怒っておられました。似たような週刊誌のデタラメ報道ぶりについてもしかりです)
これも、非常に大切なことだと思います。


76.Re: フェリークルーズ
名前:藤原雄一郎    日付:2007/7/21(土) 6:52
hiroshiさん

言葉足らずで申し訳ありません。クルーズが売れない理由はかならずしも旅行社だけの責任ではありません。クルーズの場合、全ての費用を含んでいますので、ずいぶんと高い印象を一般の人は持ちます。

私自身ですら、国内の格安旅行を経験するとクルーズには腰がひけてしまいます。もし私がHPやブログを持っていても皆様の熱いご支援を頂いていなければ、今頃はクルーズとおさらばしているかも知れません。

このような高価格がネックになっています。クルーズを気軽に利用して頂くには、外国のように安価で楽しいカジュアル船の登場が不可欠です。

私が旅行社の責任だと言うのは、私のような貧乏人ではなく、富裕層で高質な旅を好む人々の存在は五万や十万人の規模ではなく百万を超えると思うのです。このような人を旅行社がうまく取り込めば、日本のクルーズ人口は優に倍増すること間違いありません。

現在のクルーズ愛好者は恐らく5万人くらいのものだと思います。一億を超える日本の人口に比較してあまりにも少ないのを嘆いています。


77.Re: フェリークルーズ
名前:hiroshi    日付:2007/7/21(土) 9:59
藤原さん、桑原さん、お早うございます。

>外国のように安価で楽しいカジュアル船の登場が不可欠です。

おっしゃられる通りで、まったく同感です。

ということになれば、まさに桑原さんがご提議しておられる、
>業界はフェリークルーズも立派なクルーズとしてもっと重視すべき

のご意見は、非常に重みのある言葉として、私には聞こえてきます。

日本でのカジュアル船の登場の可能性は、お二方とも「鶏と卵」のお話をなさっていた通りの実態の中で近未来を推測して、まず、ない、と言わざるを得ません。それに代わる、可能性を秘めているのではないか? フェリーの、お教えいただいた商品群は…

上記桑原さんのご提言の方向が、一つの「日本式」カジュアル船育成へのステップとして、あるいは文字通りの「日本式」カジュアルクルーズの図として、見えてくるような気がします。

乗っていない段階での思い込みなので、ある意味、ナンセンスな書き込みです。
実態はどうなのか調べに(というよりも、好奇心をかなり刺激されました。乗ってみたいです)、なるべく早く、一度試してきます。


78.Re: フェリークルーズ
名前:藤原雄一郎    日付:2007/7/21(土) 10:21
hiroshiさん

気軽編での「さんふらわーの進水式ツアー」はきっと感激すると思いますよ。船室はアップグレードが必要だとは思いますが。
http://www.ferry-sunflower.com/

http://www.ferry-sunflower.com/


79.Re: フェリークルーズ
名前:桑原    日付:2007/7/22(日) 6:32
 私なんかは進水式よりも,さんふらわあ新造船そのものに興味があったりします。
 定員 790 名のうち 490 名分が個室で上等級客室にバルコニーが付くというのは,従来のフェリーではあまり考えられない水準のアコモデーションで,この船が明らかにクルーズ転用を意識しているものと思われます。現在の瀬戸内海航路のダイヤはあまりクルーズ運用に適したものとは言い難いですが,ダイヤ編成の工夫に期待したいところです。

 一時期はフェリー業界でも合理化船といって,オール 2 等寝台で供食は全て冷凍食品の自動販売機というチープな船がもてはやされたものですが,豪華路線で成功した大平洋フェリーに影響されたのか,最近では新造船の高級化がトレンドになっているようです。
 これらが直ちにクルーズ運用に期待できるものでもありませんが,高級船の航路網が充実してくればそれらをインフラとしてクルーズ商品を企画する旅行業者が現れることにも期待したいですし,単なるクルーズの代用品ではなくパンスタークルーズのような本格的なカジュアルクルーズに発展することにも期待したいところです。

hiroshi さん,

 私も好学のために一度はフェリークルーズに乗船してみたいと思っています。大阪に行く機会があれば毎日催行のオレンジフェリーならすぐに乗船できると思いますが,それ以外でも定期便が運休になる年末年始になると,各社で新年クルーズや初日の出クルーズなどが企画されるようですので,その辺も狙い目です。なにしろ,年末年始は日本船が全てミドルクルーズで出払ってしまい,私のような長期休暇が取れない者だとこの時期なかなか乗船機会が得られないものですので。


80.Re: フェリークルーズ
名前:藤原雄一郎    日付:2007/7/22(日) 6:57
桑原さん

うろ覚えな知識で恐縮ですが、少し昔はフェリーの認可にあたって必ず一般客を乗せるべしとの規制(船客部分を備えるべし)があり、当時は車の運転手以外の一般客に全く人気がないため、やむなくコストミニマムな船客部分を付け足しみたいにつけていたと思います。

規制が撤廃されて、一般乗客部分なしのRO-RO船が何隻か建造されましたが、長続きせず、結局「きそ」(三菱下関造船所建造)のような劇場を持ったクルーズ船に近いフェリーが誕生し、今日に至っているようです。

とにかく大型フェリーは三菱下関造船所の独壇場(ほぼ100%近い)ですので、今後の動向について彼らの意見を聞きたいものです。(5月に三菱下関造船所の幹部と会うチャンスがあったのですが、当時はフェリーに関心がなく、なぜ三菱がクルーズ船を積極的に建造しないのかとの質問に終始しました)


81.Re: フェリークルーズ
名前:バルクキャリアー    日付:2007/7/22(日) 12:1
仕事がら良く進水式にも立会いましたが、支綱切断と同時にシャンペンが船体に当たって砕け、くす球が割れて五色のテープが舞う。造船所の職員だけでなく地元の人や子供たちが見守る中、軍艦マーチと共に巨体が海に向かって滑り出すと、船主さんの家族の中には滑って行く船にお祈りしていたりとなかなか感動的です。

最近の大型船は注水式のドックで建造するので、セレモニーは引渡し式が主流になってしまい、船台をすべる進水式は減っており感激もひとしおです。でもあの進水というのも、非常にデリケートな作業で失敗する事もあるんですよ。一度、支綱切断したのに船体が動かず、船尾からタグで引っ張るもびくともしなかった事がありました。参列者はざわざわしだし、造船所の人達は次第に顔が蒼ざめて行って・・・。

こういう進水式見学の様な単なる観光でない企画は面白いですね。妻は違う業界なので、一度は進水式を見てみたいと言っております。(最近クラブツーリズムの自衛隊基地+トヨタ自動車工場見学ツアーが好評のようで、進水式ツアーも人気が出るかもしれませんね)

さて一点、藤原さんのお話に補足させて頂きますが、三菱下関の他、神田造船所(広島県)も大型フェリーはじめ各種すばらしいフェリーを作っています。ただ最近は貨物船でイッパイの様ですが。
http://www.kandazosen.co.jp/


82.Re: フェリークルーズ
名前:藤原雄一郎    日付:2007/7/23(月) 6:37
バルクキャリアーさん

そうですね。昔は各社競ってすばらしいフェリーを建造していました。今治造船などは最近は完全にフェリーから撤退していると思いこんでいたら、オレンジフェリーを建造しており、大恥をかきました。

フェリーの内装はバルクやコンテナ船、タンカーなどと違って特殊ですから、久しぶりの建造となるとコストがかかるでしょうね。

三菱長崎造船所がクルーズお連続的に建造しないのは、あれほどの大型船の内装をひきうける協力会社をオイソレとは見つけきらないことが原因みたいです。フェリーやクルーズ船は造船の中でも特殊のような気がします。

やはり連続的に一定量受注しないと無理みたいですね。造船工場は高度に自動化されていますから自動車と一緒でたまにフェリーが入ると工程を混乱させあすものね。


83.Re: フェリークルーズ
名前:提携サイト・セレブリティ・ワールド    日付:2007/7/26(木) 22:22
皆さんの意見を拝見し、大変勉強になりました。

私も同業他社を見る限り同感です。

これらの意見をもとに、もっと多くの日本人がクルーズを楽しめる環境作りの一助として役立たせていきたいと思います。
http://1miami.net/


84.Re: フェリークルーズ
名前:藤原雄一郎    日付:2007/7/27(金) 6:59
森本さん

こちらにも登場ありがとうございます。フェリーも少し体験乗船してみようかと思います。「きそ」とか「オレンジフェリー」など・・・


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