協和発酵はこのほど、米国食品医薬品局(FDA)に抗パーキンソン剤「KW-6002」[一般名:Istradefylline(イストラデフィリン)]の承認申請を行ったと発表した。同社の米国子会社KYOWA PHARMACEUTICAL社を通じて実施した。 パーキンソン病は、脳内の神経伝達物質の一種であるドパミンが減少することで、神経系のバランスが崩れて発症する病い。減少したドパミンを補充するための「レボドパ(L-DOPA)製剤」を使って治療するのが主流とされてきたが、治療が長期化すると薬効時間が短くなり、日内変動や不随意運動などの運動合併症が生じるという問題があった。 これに対し同社は、レボドパ製剤とKW-6002を併用した治療法に関し、臨床第2相、第3相試験を海外で実施。脳内で「アデノシンA2A受容体」の働きに特異的に作用するKW-6002を使った治療法の有効性や安全性について評価・検証を行ってきた。今回の承認申請について同社は、「多くのパーキンソン病患者が抱えるさまざまな症状を改善できる新しい治療剤として期待できる」としている。
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医学雑誌によれば「治験で進行期のパーキンソン病患者においてオフ時間の減少がみられ、ドパミン作動薬やコムタンなど種々のパーキンソン病治療薬との併用も禁止しておらず多剤併用でもウェアリングオフを改善する」とのこと。 パーキンソン病薬物療法の分野では、ドーパミンアゴニストとドーパミン代謝阻害薬(MAO阻害薬、COMT阻害薬)の開発が続いていたがひさしぶりに登場した系統の違った新しいタイプの薬剤として期待されている。 現在日本でも第2相臨床試験(L−ドパとの併用試験と単独使用試験)が実施されている。
http://www.ipnext.jp/news/index.php?id=1308
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