プロの歌手として歌い始めたのは50歳の時だった。
メジャーデビューの話があるたびに言われた。「あと10歳若ければねえ」。
だが、あきらめず、力の限り歌い続けた。そして、努力の先に夢の舞台が待っていた。
昨年の紅白歌合戦に61歳で初出場した歌手・秋元順子さんがエッセーに綴っている。
「人生において『遅すぎる』ことなどなにもない」という彼女の言葉が印象深い(『愛のままで…』青志社)。
青森の婦人部員の体験を思い出した。
彼女が夫の借金に悩み、入会したのは55歳の時。「不可能を可能にする信心」と聞いた。
“ならば!”と、猛勉強を決意する。かつて経済苦で大学進学を断念したが、学ぶことが好きだった。夢もあった。
彼女は56歳で自動車の運転免許を、58歳で介護福祉士の資格を取得。
61歳になった昨年は難関を突破し、ケアマネジャー(介護支援専門員)の資格を勝ち取った。
夫も入会し、借金も完済。この3月にはイギリスへの海外旅行も実現した。
「全身で、やるぞと誓うとき、人は青年になる。だから、挑戦を始めるのに年齢は関係ない」と池田名誉会長。
「きょうから」「今から」と立ち上がった瞬間、人生の劇は動きだす。
そう確信し、勝利への一歩を力強く踏み出したい。(09.06.03) (時)
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