確定申告の時期がやってきた。毎年、国税庁ホームページの確定申告作成コーナーで申告書を作成する。e-Taxは利用しておらず、作成したpdfをプリントアウトして、札幌北税務署まで歩いて行くことにしている。自宅から1.2キロ、往復して40分ほどなので足の運動も兼ねている。
24年分は、妻も年金をもらうようになったので、それも雑所得と思って私の年金額に加えて計算した結果、還付は940円程度だったから、申告しなかった。公的年金等による収入が400万円以下に適用される“確定申告不要制度”によったつもりだった。
ところが今年、25年分の作成に当たり、いろいろ調べてみたら、確定申告は個人単位で行うもので、世帯単位で行うものではないことを知り、私が申告する雑所得に妻の年金も加えることは間違いと気づいた。これまで公的な届の類は、私(夫)が世帯全体を仕切って、一括して行うべきものとしてきた考え方が、確定申告においては誤りだった。
で、昨年分を“正しく”計算し直すと、7,400円ほど還付されることがわかった。いまごろわかっても後の祭りかなと思ったら、確定申告は5年間さかのぼって提出できるという。で、25年分と同時に24年分も申告することにした。
さて25年分は、収入は公的年金だけ、同じ間違いをしないよう今度は妻の年金を加えず、私だけの年金額を雑所得とした。医療費控除は、体調不良がいろいろ出てきて、治療や手術があり、保険給付を差し引いても10万円をはるかに越えた。なお、この医療費控除は私(夫)個人の分だけでなく、妻の分も含めた世帯単位に考えていいとのことで、それも加算した。さらに社会保険料控除、生命保険料控除、地震保険料控除、配偶者控除、基礎控除を満額差し引いて、11,000円ほど還付される結果となった。
というようなことを、同じ年金生活者で木彫仲間のTさんに話したら、「オレは役所だの公文書だのが嫌いだから出さない。年収400万円以下なら出さなくていいんだろ」と言った。なるほど、こういうことに無頓着で、面倒くさがりな人は案外多いのではないだろうか。納税は国民の義務だが、過払いは還付してもらう権利がある。これは国民に平等であるべきなのに、“申告”というハードルのせいで善良な国民はどのくらい損を(あるいは国庫に貢献)しているのだろうと考えてしまった。
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