毎年12月の第一土曜日(もしくは第二土曜日)に中川の松龍寺で新ソバ会が開かれる。地元産のソバ粉(剱岳ソバ)を目の前で打ち、切り、茹でて提供されるのだが、いつみても鮮やかな手さばきだ。
あいにくの大雪。だが赤穂浪士の討ち入りではないが雪にソバはよく似合う。主催者の黒川氏も「今日は冷え込んでソバがいっそう美味しいですよ」と言う。たしかに美味い。寒いから温かいソバと思うのだが、逆に冷たいおろしソバの方が美味い。
辛みの利いた大根おろし汁にソバが絡み、そこに葱と花カツオ。実にシンプルである。シンプルだからごまかしがきかない。だから良い。熱燗でも冷酒でも、ビールでもあれば申し分ないのだが車ではそうもいかない。
持ち帰り用のソバを頂く。帰宅してビールでソバを、さらに熱燗でソバを食す。きわめてシンプルな食し方。simple is beste である。
ソバに限らず、食し方はシンプルな方が良い。先日は大根とユズを頂いた。昆布出汁で大根をじっくり煮てユズ味噌で食す。おでんも悪くないが大根のみを食す「ふろふきだいこん」は格別の味だ。
ストーブに鍋をのせている。鍋のなかはこれも頂いた大豆。水煮している。一晩おいて煮豆をつくる。これもシンプルな料理である。
料理はシンプルがよい。生き方もシンプルに、つまりは愚直を貫く・・・・これが実に難しい。
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