快挙、快挙、胸のすくような快挙である。なによりも春夏通じて北陸初という賛辞がたまらない。
北陸新幹線開業以来、北陸は石川県、金沢と短絡的に捉える人々に、どっこい福井がある、敦賀があると知らしめたことがなによりも痛快である。
北陸には福井がある、若狭がある、敦賀がある。かっては北陸の中心は越前、若狭であった。大陸の文化は敦賀を経由して日本にもたらされた。
古代には継体大王を輩出し、中世でも朝倉氏が文化の華を開花させた。幕末で日本を主導した四賢侯は薩摩の島津斉彬(なりあきら)、宇和島の伊達宗城(むねなり)、土佐の山内容堂、そして越前の松平慶永(よしなが)である。越前若狭は幕末に英才を輩出している。福井藩の橋本佐内、由利公正、横井小楠(しょうなん)、小浜藩の梅田雲浜(うんぴん)である。文化では岡倉天心を輩出している。
かって越前は先鋭であった、開拓者であった。その気概を福井人は忘れてはならない。
それを声高に押し付けるつもりはないが、春夏通しての北陸初、敦賀気比の優勝は快挙である。心より賛辞を送りたい。
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