幻冬舎 『阪急電車』 作者 有川浩(アリカワ ヒロと読みます。女性です) 定価 税込1,470円
この小説、阪急の今津線が舞台となった小説です。 起点の宝塚駅から西宮北口駅へ進む電車での様々な人々の人生模様と触れ合いを描き、そして西宮北口駅から宝塚駅へと話が進むという読んでいてホノボノもし・思わず涙ぐんだり・恋っていいなぁ〜と思ったりする良い小説です。 よろしかったら是非読んでみて下さい。
そして私が、この小説を読み終わって感じたのが、
『あぁ、あの阪急電車沿線ならこのような素敵な事が起きても不思議が無いな』
という事です。
汚れ一つ無い気品溢れるマルーンの車体・落ち着いた木目調の内装とグリーンのシート、そして上品と庶民が絶妙に混ざり合う車内。 この小説に書かれている事が事実のように私の目に浮かぶ。容易に想像出来るのです。 小説の舞台となれる‘阪急’は「さすがだなぁ」と思います。
そして、このような小説が書ける舞台となる鉄道は関東にはないなぁ、と溜め息が出てしまう。 関東だとブランドイメージが高い鉄道沿線と言えば‘東急’が上げられます。 しかし‘東急’で‘阪急’のような小説が出来るかと問われれば、それは「出来ない」と答えざるを得ない。 まるで雰囲気が違う。気品が違う。風格が違う。乗っている人々の質が違う(私を含めて)。
‘阪急’それは揺ぎ無いブランドなのだと‘東急’と比べると思い知らされる。 ‘阪急’それは日本の私鉄に於いては誰も手が届かない「孤高の存在」とまでなっている。
そして、それは‘東急’を擁する‘東京’と、‘阪急’を擁する‘大阪’の差だと思う。
阪急が‘らしく’あればあるほど大阪は‘大阪らしく’あり続けるだろうし、大阪が‘らしく’あればあるほど阪急は‘阪急らしく’ある続けるのだろうと私は思う。 そして、そういう関係が続く限り両者とも安泰だとも思うのです。
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