以下、少々「Boy's Emotion」の裏話などを。どちらかというと創作側の話です。
・最後の最後まで悩んだこと。
1.主人公の三人称表記 文中では、第一話の前半以降、ずーっと「貴子」で通して、部分部分で括弧つきで「貴之」という表記を使っていますが、ここをずっと最初から最後まで「貴之」で通してみたかったです。これをやるとまた印象が変わったはずなので。
2.ほのかの一人称 ほのかの一人称は「ぼく」ですが、女の子の「ぼく」という一人称は、それだけでキャラの方向性を縛ってしまうし、前半でほのかTS少女説を簡単に疑われてしまった一因にもなってしまっていたはず。伏線というほどの伏線でもないし、「わたし」という一人称を使いこなす彼女というのも書いてみたかったです。
3.「うん、嘘だけどね」 五話での架空の台詞。これは、最後の最後ではなく書いてる途中に悩んでいたこと。散々引っ張っておきながら、本当に嘘だったりしたら読者を派手に裏切れるかなぁと、誘惑がひしひしと。
4.福山かなえの存在 本編だけ見ると、かなり蛇足な存在。AFTERでも完全には解決しないキャラ。裏設定的には、AFTER5の後、ほのかとは和解にいたるけど、貴子とは冷戦状態に突入します。 書き始めの段階から想定していたキャラなのですが、彼女の存在も途中から悩まされました。AFTERの構成を、良くも悪くも大きく縛ってくれたキャラ。作品サイズが形になってきてから、構成的に彼女を描写しきれないことに薄々気付いていったのですが、結果的に消化不良的になってしまったかもしれません。
・作品タイトル候補。
1.「ガールフレンド」 ある意味直球のタイトル。一番最初に考えたもの。 意外に思ったのですが、少年少女文庫さんには、このタイトルの作品が存在しません。ありそうでありませんでした。でも他に似たタイトルの作品があるのと、ちょっと露骨かなと感じたのと、「彼女」「女友達」と意味が二つあることを美味く使えないのと、彼女の存在がクローズアップされすぎるので没に。
2.「恋のカタチ」 エピローグの小タイトルに使っている言葉。 他にも「恋する気持ち」とか「恋ゴコロ」というこっぱずかしい系のも、メインタイトルの候補でした。これもある意味直球のタイトルですね。恋愛面が前にですぎるので没に。
3.「He is a girl.」 色々な意味で反則なタイトル(笑)。 同名系の作品をすでに公開していなければ、このタイトルもありえたかも。でも、ただでさえほのかがTS少女と推測されていたのに、このタイトルなら即効でネタバレだったかもしれませんね。
4.「少年少女」 エピローグの小タイトルに使っている言葉。 男女(おとこおんな)、というあまりいいニュアンスで使われない言葉がありますが、それと似たような「少年のような少女」という意味や、少女になった少年、、少年でもあり少女でもあること、少年と少女、などなど、いろいろな意味で取れる言葉。 ある意味、TSを象徴できる言葉。本格TS小説についているとふさわしいタイトルかも。もうちょっと恋愛要素が薄ければ、このタイトルももっと考慮したかもしれません。 でも、少年少女文庫さんに投稿するのにこのタイトルは、かなり度胸が要る気もします(笑)
5.「Girl's Emotion」 これも最初の方から考えていて、今のタイトルを思いつくまでは大きな候補だったものの一つ。最後の最後に、今の方を閃いて、そちらに。「少年だった少女」「TS少女」「少女になった少年」。どれも意味が同じようでいて少しずつ違っていて、このあたりの言葉遊びは面白いですね。
6.「Boy's Emotion」 このタイトルについてはもう何も言えることはありません。作品を読んでもらった印象がすべてということで。
……以上、あんまり裏話になってない気もしてきましたが、勝手によしとしておきます! 最後までお付き合いくださりありがとうございました。
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