愛生園盲人会楽団「青い鳥楽団」の元楽長・近藤宏一さんの本が出版されます。
『詩と音楽と愛生園の70年』 ―闇を光に ハンセン病を生きて― 近藤宏一著 みすず書房 10月5日発刊 四六224頁・2625円
著者の近藤宏一は1938年、12歳でハンセン病療養所長島愛生園に入園、昨秋83歳で没するまでその地で暮らした。神谷美恵子が『生きがいについて』を執筆するにあたって大きな示唆を受けた人物のひとりである。本書は約70年余の療養所の生活の中で発表した論考、随筆、詩をまとめる。 当事者による歴史の証言としてきわめて貴重で、その闊達な精神と豊かな文学性に深く引き込まれる。 著者は戦後、赤痢病棟の介護に従事した際に赤痢に罹患、ハンセン病が悪化し、失明。四肢障害を負う。失意の中、わずかに知覚が残された舌で点字を学び、盲人の仲間とハーモニカバンド「青い鳥楽団」を結成。園内外で演奏活動を行い、晩年までハンセン病問題の啓発に尽くした。 詩と音楽をこよなく愛し、特定の団体やイデオロギーに依らず一人の個人としての誇りある生き方を貫いた姿はハンセン病という枠組みを超えて静かな感動を呼ぶだろう。 (「みすず書房出版ダイジェスト」より)
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