木村さんは、以前『「うつ」の人のための』テレビCMに出演されていましたが、監督は、それで 起用したのだろうか。 「ネェさん、精神科に通ってるの」「違う、心療内科」どうしても、精神科と神経症や「うつ」を 混同して考えてしまう人が多い。 監督が実際「うつ」になってしまった実体験を基にして描かれている作品だそうですが、 自分の子が死産であったことを機に妻は何をやっても自分が納得いくことが出来ず、気分が どんどん下へ下へ。(本屋で、ガタガタになって、本屋内をフラフラして、最後地図本で顔を隠して 大泣きするシーンは、個人的に「うつ」の苦しさを上手く描けている気がします。夫は、法廷画家 として、90年代に起きた事件事故の渦中にいる「人間」を生で見ていく毎日。被疑者被害者の顔を 黙々と描き続けながらも、人の内面に潜む何かを感じ取っていったのかそれは判りませんが、 一番良かったのは、夫が思わず「家蜘蛛」を「金閣寺」で殺してしまう後の二人の迫真の演技、 特に、夫が泣きじゃくる妻を温かく包む場面。決して励ますのではなく、妻の嘆きをしっかり受け止めながら「ありのままの自分で構わないではないか。」と促す場面を見て、声を押し殺して泣きました。 妻がバナナ、バナナ、バナナ…っときて、夫が口紅、口紅、…と反撃するも、ついに電気つけて ×××する意見も無視される夫・カナオに扮するリリーさんが、この作品に非常に溶け込んでいる ように思いました。
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